2020年10月30日金曜日

【フランス】【Reconfinement】カステックス首相ほか関係大臣による新型コロナウイルスの流行拡大に伴う外出規制措置に関する追加説明

【フランス】カステックス首相ほか関係大臣による新型コロナウイルスの流行拡大に伴う外出規制措置に関する追加説明



以下、在フランス日本国大使館メールから抜粋

10月29日(木)夜、カステックス首相および閣僚5名は共同記
者会見を行い、昨日マクロン大統領が発表した、新型コロナウイルスの流行拡大に伴う外出規制措置に関する追加説明を行ったところ、概要下記のとおりお知らせします。なお、同席した閣僚はブランケール教育大臣、ルメール経済財務再興相、ボルヌ労働大臣、ヴァシュロ文化大臣、ヴェラン保健大臣。

0 冒頭
・今朝ニースのノートルダム教会で、3名が刺殺されるというテロ襲撃事件が発生した。
・この痛みを国民と共有し、万聖節の直後にこうした悲劇が起こったことを受け、すべてのキリスト教信者の苦しみを思う。すべての警備関係者、とくにニースの警察部隊に感謝。

1 全体
・欧州全体の感染状況が、極めて速く激しく悪化し、第2波が到来している。
・仏国内では、3月の第1波と異なりすべての地域で感染状況が悪化し、すべての世代で感染が広がっている。
・我々の目的は極めて明白であり、すべての国民の健康を守り、命を守ることだ。
・今日深夜0時から12月1日まで、仏全土でコンフィヌマン(外出禁止令)を実施する。
・この他に、我々に残された解決策はない。
・感染状況の悪化が比較的弱い海外領土には適用されず、マルティニークのみ同規制の対象。

2 コンフィヌマン(外出禁止令)
・多くは3月と同様に、attestationの携行を伴った次の理由以外での外出を禁じる。
→食料品の買い出し、自宅と職場間の通勤(ただしテレワークが不可能な場合のみ)、医療従事および医療サービス利用、必要不可欠な家族のケア(健康上脆弱な人、体の不自由な人等のケア、子供の看護)、子供の学校への送り迎え、法的あるいは行政的な目的のための公共施設利用。
・外気を吸い、ペットを散歩させる等、個人の外出は認められるが、最大1時間で1キロ以内。
・1人で行われるスポーツ、例えばジョギングなどは認められるが、スポーツジムや屋外での集団で行われるスポーツ(サッカーなど)は禁止。
・3月との違いの1つとして、公園、広場、ビーチなどは閉鎖されない。
・行政窓口は引き続き開かれる。Attestationの携行により、必要不可欠な行政窓口へ行くことができる。
・国家試験、車の免許取得のために試験会場へ行くことができる。
・別の地域へ旅行すること、地域外の友人や家族の家に行くことはできない。ただし、今週末に万聖節のヴァカンスから戻ることは許される。
・該当者が常時携行すべきattestationは2つ、1.雇用者から提供される証明書、2.教育機関から提供される証明書。職業上での移動には、職業証明書あるいは雇用主が作成した職業のjusticatifを合わせて携行する必要がある。
・上記のattestationを携行せずに外出した場合、135ユーロの罰金を課される。
・閉鎖されるサービス、商業施設のリスト、また営業を継続することができるサービス・商業施設のリストは、政府の公式ホームページに公表される。
・コンビニ、スーパー、駐車場、クリーニング店、本屋、TABAC、情報通信機器店、レンタルカー店などは3月同様営業を継続できる。
・3月と異なり、卸売業店、ホテル、宿泊施設、小学校・中学校・高校および関連教育機関は閉鎖されない。公共交通機関は運転が継続される。

3 国境措置
・欧州域内の国境は開いたままだが、欧州域外との国境は例外を除いて閉鎖を維持。例外とは、仏国内に滞在許可証を所有するもの、仏国人は欧州域外から帰国することができる。
・すべての入国者は、72時間以内のPCR検査陰性証明の提示が求められる。

4 教育関係
・保育所、小中高等学校、課外活動については、より強化された衛生措置のもとで活動が継続される。
・先の外出制限下では、学校閉鎖により学習に遅れが生じたり、子供たちの心身面での課題が生じたことから、学校での教育機会は確保し続けることが重要。
・重要な点は、学年の異なる児童生徒が交わることのないように最大限取組むことである。そのため、特別教室での授業を除き、1箇所の教室で授業を受け、移動はしないようにするほか、休み時間はグループごとに取ることとする。
・校内の食堂では1メートル以上の間隔を確保するほか、同じクラスごとに昼食を取るようにする。
・校内の清掃のほか、手洗いや消毒・換気、社会的距離の確保を徹底する。
・6歳以上の児童のマスクの着用を義務化する。マスクを忘れたり、経済的な事情でマスクを持っていない児童生徒にはマスクを提供する。
・大学・高等教育機関は、オンライン授業によって継続される。実習や特別な機材等を必要とする専門教育の場合には、対面での授業も認められる。
・大学内のレストランは開店できるものの、テイクアウトのみが認められる
・大学の図書館は予約制。
・音楽学校(coservatoire)やスポーツのクラブなどは閉鎖される。
・試験等を受けるための移動は認められる。

5 レストラン、ホテル、宗教的な行事
・必要不可欠な出張のためにホテルは強化された衛生措置とともに営業可。ただし、ホテル内のレストランは閉鎖、ルームサービスは提供可。
・レストランは客を受け入れることはできないが、テイクアウトのために営業を続けることはできる。
・宗教的施設は閉鎖されない。他方、宗教的行事は、30名以下の葬式、6名以下の結婚式を除いて禁止。
・万聖節中にお墓参りのための移動は認められ、そのため花屋は日曜まで営業が認められる。

6 仕事
・急激な経済停滞を可能な限り避けるべく、できることをすべて行う。
・閉鎖を行政より求められていないすべての企業は、可能な限り通常どおり継続されなければならない。
・物理的な出勤が必要不可欠ではないすべての企業が、テレワークをしなければならない。テレワークは選択肢ではなく、義務となる
・テレワークが可能なセクターは、週5日実施すべき。
・技術者、建築家など、すべてをテレワークで行うことが不可能で、現地での勤務が必要不可欠なセクターは、一部の時間の出勤は可能だが、できる限りの移動を縮小すべく、勤務体制を構築すべき。
・商店営業者、工事現場勤務の者などテレワークが不可能なセクターは、出勤は可能。attestationを携行し、ラッシュアワーを避けて通勤すべき。
・オンライン会議を実施し、企業内での親睦を深めるための集まりは禁止される。
・雇用主は、すべての被雇用者に対して、Tous Anti-Covidのアプリをダウンロードするよう求めなければならない。
・上記を踏まえ企業向けの衛生プロトコルを更新し、労働省のホームページに今夜公開する。
・行政閉鎖の対象となったすべてのセクターは、企業負担が0%の部分的失業制度を利用することができる。

7 経済支援措置
・政府の経済的支援は前回のコンフィヌマンの時より強化されたものとなる。
(1)連帯基金
・休業措置の対象となった従業員50人未満のすべての企業に対して、最大で月額10000ユーロを給付。
・休業措置の対象となっていなくとも、従業員50人未満で売上が50%減少している観光・イベント・スポーツ・文化セクターの企業に対しては、同様に最大で月額10000ユーロを給付。
・これら以外の従業員50人未満で売上が50%減少している企業については、最大で月額1,500ユーロを給付。

(2)社会保険料の支払免除
・休業措置の対象となった従業員50人未満のすべての企業に対して、社会保険料の支払を全額免除。
・売上が50%減少している観光・イベント・スポーツ・文化セクターの企業に対しても、社会保険料の支払を全額免除。
・個人事業主については、支払は自動的に停止され、いかなる行政手続も不要。
・支払猶予の対象となった社会保険料は最大3年の支払繰延べが認められ、場合によっては支払うべき保険料の減免を求めることができる。

(3)政府保証付融資
・融資を受けることができる期限を2021年6月30日まで6ヶ月間延長。
・政府保証付融資の返済は、政府保証分を含めて1~2.5%の金利で、1年から5年かけて行うことができる。
・政府保証付融資の返済開始時期を一年後ろ倒しして、返済義務のない期間を融資開始からの2年間とする。
・返済開始時期の後ろ倒しを求めることは企業の支払の瑕疵とは見なされない。

(4)政府直接貸付
・政府保証付融資等を受けられない企業に対して政府直接貸付を実施。従業員10人未満の企業は最大10,000ユーロ、従業員10人から49人の企業は最大50,000ユーロ、50人以上の企業に対して売上の三か月分の貸付を実施。

(5)家賃支援
・2021年予算法案に貸主の家賃の一部の放棄を促す税額控除を盛り込む。従業員250人未満の企業で、休業措置の対象となっている又はホテル・カフェ・レストラン業に属する企業が支援対象。
・10月から12月分の家賃のうち、一ヶ月分でも放棄した貸主に対して、放棄した家賃額の30%に相当する額の税額控除を認める
・この家賃支援は連帯基金と同時に利用可能。

(6)商店等のデジタル化の促進
・商店等のデジタル化促進に資する財政的支援を行う。

(7)財政
・経済的支援にかかる費用は、ロックダウン一ヶ月につき150億ユーロ。連帯基金60億ユーロ、部分的失業制度70億ユーロ、社会保険料支払免除10億ユーロ、家賃補助10億ユーロ。
・年末までの支出をカバーするために200億ユーロ規模の第四次補正予算法案を提出する。

(8)建設
・3月、4月に工事の継続が極めて困難となったが、春の教訓を踏まえて、決められた衛生措置を適用し、Point P、Leroy Merlin、Bricorama、Castoramaなど個人向けのものも含め、資材・工具類の販売店は営業継続させることで、工事の継続を可能とする。
・建設許可の手続のため、市役所等の窓口は開ける。

8 文化
・これまで触れられた国の措置では、救済されない文化セクターの人々がいる。
・観客を入れる文化施設はすべて閉鎖。厳しい決断だが、感染拡大を食い止めるためには避けては通れない。
・観客がない文化的な職業の継続、演劇や舞台の稽古、工芸品の製作などは継続できる

9 医療
・私立、公立の病院すべてを対象にコロナ患者のための病床を増やす。
・重篤なコロナ患者のための病床は現在6400床だが、今後も必要に応じて増加する。
・感染状況が深刻なオーヴェルニュ・ローヌ・アルプ地方、オクシタニー地方から、比較的感染状況が落ち着いているブルターニュ地方、ヌヴェル=アキテーヌ地方に40の医療退避が行われている。
・地域のコロナ感染状況に合わせて、必要な数の手術の延期、医療機器や医療従事者を含む体制の再構築を行う(仏全土でのplan blancの実施)。できる限り、慢性疾患や癌にかかる治療、移植手術などは優先して維持する。
・夏以降7000人の新規医療従事者を育成。9000人の医療従事者がコロナ治療のプラットフォームに登録。多くの医療学生も貢献している。
・オンライン診療、町の診療所、薬局も大きな役割を果たしている
・検査数は毎週増えており、週に200万回もの検査を実施している。

10 結語
・コンフィヌマンは12月1日まで実施するが、2週間後、その時点での状況を分析し、規制措置の見直しを行う。
・我々は、異常事態の中にあるが、この状況を脱するためにはすべての人の協力が必要。

このメールは,在留届にて届けられたメールアドレス及び「たびレジ」に登録されたメールアドレスに自動的に配信されております。

【問い合わせ先】
在フランス日本国大使館領事部
電話:01-4888-6200(海外からは +33-1-4888-6200)
メール:consul@ps.mofa.go.jp










以上、在フランス日本国大使館メールから抜粋






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