2011年11月10日木曜日

【フランスワイン】EU域外の国々がフランスワインの輸出の回復を支える原動力に

▼EU域外の国々がフランスワインの輸出の回復を支える原動力に
En 2011, les pays tiers sont le principal moteur de la reprise des exportations de vins

フランスワインの輸出の回復傾向が2010年から続いている。この復調を支えているのはEU域外国、特にアメリカとアジアの国々である。日本向けの輸出は増加を続け、中国・香港向けのAOPのスティルワインの輸出も急拡大している。

2011年1月~8月のフランスワインの輸出量は、前年同期に対して5.7%増の880万ヘクトリットルとなった。2009年の同期間に対しても12%増 加し、記録的な輸出となった2008年のレベルにも迫っている。同期間の輸出金額は42億3,000万ユーロで、前年同期に対し、16.8%と大幅に増 加。2008年の記録をわずかに2%下回るレベルであった。

2011年1月~8月のAOPのスティルワインの輸出量は、前年同期に対して7.5%増の347万ヘクトリットル、輸出金額は同23.3%増の22億 6,000万ユーロと大幅に伸びた。輸出金額では、記録的な2008年をわずかに1%下回っただけであった。AOPのスティルワインでは特に、ボルドーワ インの輸出量が128万ヘクトリットルで対前年25.4%増と大きく伸びた。輸出金額は12億2,000万ユーロで、数量を上回る37%増となり、高価格 への移行が進んでいる。

また同期間のシャンパーニュの輸出量は、前年同期に対して11.2%増の53万ヘクトリットル、輸出金額は同17.5%増の11億4,300万ユーロと伸びた。

その他のワイン(IGPと地理的表示なしワイン)は、AOPワインほどの伸びはなく、輸出量は対前年同期4.1%増の450万ヘクトリットル、輸出金額は 同0.9%増の7億3,000万ユーロである。IGPのスティルワインは、輸出量、金額ともに前年を下回り、輸出量は7.1%減の263万ヘクトリット ル、輸出金額は同0.8%減の4億9,000万ユーロであった。これとは対照的に、地理的表示なしワインの輸出量は対前年25.4%増の187万ヘクト リットル、輸出金額は同4.7%増の2億3,000万ユーロと、輸出量、金額ともに前年を上回った。この原因となったのは地理的表示なしワインの中でも品 種名を表記したワインの拡大で、輸出量は47.6%増の67万ヘクトリットル、輸出金額は同29.4%増の1億1,000万ユーロと輸出量、金額ともに前 年を大きく上回った。

フランスワインの輸出の回復は、数量ベースでも金額ベースでも、主にEU域外国向けの輸出の拡大に起因している。2011年1月~8月のシャンパーニュを 除くフランスワインの輸出で、EU域外国は、輸出数量の35%、輸出金額の54%を占めている。同期間のEU域内国向けの輸出量は対前年1.3%増の 541万ヘクトリットル、輸出金額は同1.5%増の14億1,000万ユーロとわずかな伸びにとどまった。一方、同期間のEU域外国向けの輸出量は、対前 年13.8%増の287万ヘクトリットル、輸出金額は、同33.1%増の16億8,000万ユーロとなり、初めてEU域内国向けの輸出金額を上回った。こ の拡大の主な要因はアメリカで、単価の高いワインへの需要が拡大した。

シャンパーニュも含めて、フランスワインのアジア市場への輸出が活性化している。2011年1月~8月の中国向けの輸出量は674,000ヘクトリットル で、アメリカ向け(562,000ヘクトリットル)を抜いて、EU域外市場では、輸出量第一位となり、EU域外向けの輸出全体の22%を占めた。しかし輸 出金額は2億8,600万ユーロでアメリカ向け(3億3,700万ユーロ)には及ばず、EU域外向けの輸出全体の13%に過ぎない。また香港は、輸出数量 は12万ヘクトリットルと少ないが、輸出金額は2億7,600万ユーロと中国に迫る規模である。
中国・香港向けの輸出金額の大半はAOPのスティルワインの赤とロゼである。特に2011年1月~8月の香港向けの輸出金額の87%はAOPのスティルワ インの赤とロゼである。そのほとんどはボルドーワインで、金額ベースで2億3,300万ユーロに及んだ。中国向けもやはりAOPのスティルワインの赤とロ ゼが輸出金額の四分の三を占め、このうちボルドーワインが91%を占めた。

日本向けの2011年1月~8月の輸出量は31万9,000ヘクトリットルでEU域外向けの輸出全体の11%を占め、輸出金額は1億7,900万ユーロ で、EU域外向けの輸出全体の10%を占めた。日本向けの2011年1月~8月の輸出金額の内訳は中国や香港よりも多様で、AOPのスティルワインの赤と ロゼがやはり最も多いが、全体の45%である。このうち、ボルドーワインが60%、またブルゴーニュワインが28%を占める。さらにシャンパーニュと、 AOPのスティルワインの白(ブルゴーニュワインが主体)がそれぞれ18%を占める。
(Agreste Conjocture, 2011年10月(Synthèses 2011/160))


引用元:
「フランス食品振興会発行メールマガジンhttp://www.franceshoku.com/」


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